2015年11月アーカイブ

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             No.132  いちじくと肝臓

 

 

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辺りは一面の霧、帽子は勿論マフラーやウールのスカーフも手放せません。

外出する前はとても億劫ですが、野原の濃い霧のところを通り抜ける時は、

何だか神秘的な気持ちになります。

赤や黄色に紅葉した木々の葉は落ちて、こちらイタリア北東部はそんな季節になってきました。

 

水に浮かぶ街、ヴェネツィアもこの季節は霧に包まれ更にエレガントさを増します。

行く度に新しい発見がある素敵なところ、先日そこの名物料理を食べたのでその話をしたくなりました。

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フィガーアエア ヴェネッシアーナはヴェネツィアの方言、口を開けっ放しにして発音するのがポイントです(笑)。

それがイタリア語ではフェーガト アッラ ヴェネツィアーナとなります。

イタリア語は充分に難しい言葉なのにそれに加えて方言もとなると冷や汗かきっぱなしです。

Fegato alla veneziana /フェーガト アッラ ヴェネツィアーナは仔牛レバーのヴェネツィア風の料理の名前です。

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玉葱、パセリ、エキストラバージンオリーヴオイル、バター、酢、塩、胡椒と材料はいたってシンプル。

勿論一番大切なのは新鮮なレバーを手に入れることにつきますが、レバーを薄くカットするのが美味しく作るコツだそう。

 

アピーチョは、紀元前25年に存在した美食家で既にその頃には10巻にも及ぶレシピ本を出版していました。

アピーチョは大変な食いしん坊で、豚やガチョウの肝臓を肥大させるという習慣があり

特にいちじくをたくさん食べさせていました。

またその時代はレバーをいちじくと一緒に調理するという食文化もありました。

レバーの強い香りや臭みを和らげ、味を良くする働きがあったからです。

そのレシピ本では玉葱ではなく、レバーはいちじくと一緒に調理されていました。

 

その後、時代を経て時は1790年コックのフランチェスコさんがアピーチョのレシピを元に

いちじくを玉葱に替えてレバーを調理しそれが今に至るわけです。

玉葱からいい甘みがじわ~っと滲みでるからです。

玉葱はキオッジャ産。

キオッジャはヴェネツィアに程近い海沿いの街、そこで採れる玉葱を使うから

ヴェネツィア風という名前になったのでしょうか。

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いちじくはよく夏に生で食べますが、冬になってくると胡桃や殻付きピーナッツ等と同様

食後に食べたり、クリスマスの時等にも贈り物として登場します。

 

仔牛レバーのヴェネツィア風はポレンタと一緒に食べるのがヴェネツィアそしてヴェネト流。

とうもろこしの粉を蕎麦がきのように練ってクリーム状にした食べ物、日本なら白いご飯になるもの、

そういう目線で物を考えると、ニラレバ炒めのニラは甘みもあるし香りが強いので

レバーの臭みを消すということか、、、なるほど!

ところ変わってもどこか似たようなお料理が存在するというのは本当に面白いことです。

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              No.131  たくさんの感動をありがとう!

 

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感動と食の冒険がいっぱい詰まったミラノ万博は、10月31日(土)に184日間の日程を経て幕を閉じました。

イタリア人の国民性を反映してか、開幕当初は人もまばらで廻りの友人知人に「行かないの?」と聞くと

答えは決まって「そうだね~、行こうかとは思っているんだけど、様子見てからね。」と白黒つかない返答、

ホントたいていこんな答えが返ってきていましたっけ。

それが、新学期が始まった9月中旬以降どんどん入場者数が増えて最終日になってもイタリア館、日本館、

そして2017年に開催国として決まっているカザキスタン館など人気のパビリオンは長蛇の列!!

日常生活の中でパン屋さん、八百屋さん、スーパーと入口に整理券を取るホルダーがあって

それを取って待っていても割込みされるのは当たり前(怒)、そして並ぶのが嫌いなイタリア人のはずが、

今回の万博でそれを少しは学んだようです。(いいぞ!)

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最終日もやっぱり人、人、人!!!

日も暮れて辺りも暗くなってきた頃、万博のメインストリートを歩いていたら

花火があちらこちらから上がって人々は大興奮、皆ビデオや写真を撮っていました。

 

何も綺麗ごとばかりを語っていたパビリオンばかりではありません。

「ゼロ」というパビリオンの中には模型の大きなごみの山もありました。

それはそれは巧みに作られていて、思わず鼻をつまんだくらいです。

飽食化している一方で食料不足で困っている人はたくさんいるという訴えです。

生産者、運送者、販売者、料理する人にそれぞれ感謝して一人でも多くの人が一緒に食卓を囲んで

笑顔で時を過ごせることは不幸や悲しい出来事も減るのではないかといつも思います。

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フランス館脇のクロックマダム販売スタンドでは閉店前にバゲットの無料配付で大判ぶるまい、

そこの前のオランダ館ではボリューム全開でディスコタイム、バゲット片手に躍る人達、

インドネシア館前ではコンサート中お国の食材をプレゼントするひとこまも。

そんな中、日本館はやっぱり静かだねなんて話ていたところ全都道府県の名前が入った酒樽のオブジェを前に

日本館スタッフの皆さんが記念撮影、大勢のイタリア人に取り囲まれ皆さんとってもいい笑顔。

そこに居合わせた自称「万博オタク」という日本人男性は、

「最後に皆で記念撮影って、日本館の伝統なんですよと教えて下さいました。

なるほど、物事のしめくくりにもそれぞれお国柄があるようです。

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184日間を総まとめしたミラノ博のミニビデオ、中々素敵です。

下記のアドレスから

5 novembre alle ore 12:30 · の部分をクリックしてみてください。

https://it-it.facebook.com/Expo2015Milano.it

 

閉会式を終えた後も、メインストリートで警察音楽隊が演奏する素敵なサプライズも!

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風も冷たい夜空に国歌が響き渡りそこに我も我もと会場内にギュウギュウ詰めに集まった人達の歌声が重なって、

とても清らかな気持ちになりました。

イタリア国民誰もが、「本当に開催するのか?」「本当に閉幕出来るのか?」と疑いっ放しだった国際博覧会。

スタッフの皆さんの力とそれを支えた人たちの協力とが輪/和になって無事に閉幕しました。

私たちも楽しませていただいたり、ミラノ博を通じてお仕事で出会った方々にも心から感謝の気持ちでいっぱいです。

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新緑の季節5月に開幕したミラノの国際博覧会場には、落ち葉が舞っていました。

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