2018年3月アーカイブ

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           No.217 お別れの季節

 

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「あっ、そうだ!」と思い出して駆けつけたら、すでに葉っぱが出ていました。

確信がないけれど、どうも桜の仲間のような気がします。

今年はちょっと遅くなっての "再会"でしたが、

花が散る前に、何とか見ることが出来ました。

束の間の お花見です。

「マドンナの青い目」と呼ばれるつゆ草が一面に咲いているところは、

遠くから眺めると真っ青で、空の青さがまるで鏡のように反射しているようです。

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もうすぐパスクワ(復活祭)を迎えるので、街のお菓子さんのショーウインドーは、

パスクワの象徴である卵型のチョコレートがエレガントなパッケージに身を包み、

お客様を出迎えます。

 

3月最後の日曜日、25日から夏時間となりました。

よって、イタリアと日本の時差は7時間です。

ここ数日、日中の気温も上がってすっかり春の陽気です。

青空マーケットのタオル屋さんのディスプレーが素敵です。

まるで、ピンクのワンピースのようでしょう?

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別れと出会いが交差するこの季節に咲く桜は、日本の象徴ですが、

この季節のシンボルの花といえば、イタリアではミモザ。

黄色は元気が出る色、ようやく暖かくなってくると咲く、

イタリアの春の象徴。色鮮やかなミモザの花が満開です。

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北イタリアでは10月が卒業シーズンらしいのですが、

「季節はずれ」の卒業生も、割と多いのです。

ご承知の通り、イタリアの大学は一般的には、入学はスムーズで卒業が困難。

ですから、高等学校も大学も一旦入学したものの、

「あれっ?この学科自分が考えていたのとちょっと違うなあ。

私はもっと他のことを学びたいのよ」

という若者が結構いて、学校を変えるのはごく普通のことです。

とんとん拍子に卒業する若者もいれば、

何年もかかってようやく卒業する大人もいてそれは様々。

ヴェネト州では、大学を卒業した人をお祝いするのに欠かせないものがあります。

それは「パピロ」と呼ばれるもの。

パピロは卒業する個人の学生に向けて、

その友人達が用意するイラスト入りのポスター、とでもいいましょうか。

これが実にユニークでどれも個性的。

生い立ちから学生生活での裏話など、

「えっ?!こんなことまでバラしてもいいの~?」

という内容まで書かれていることもあります。

縦1メートル、横70センチの紙には、卒業した本人の名前、

卒業した大学名、成績点数等真面目なことから、

例えば10年かかって晴れて卒業した人には、

「10年も勉学にいそしんでいたなんて、よっぽどなガリ勉」などと、

友人達からのふざけたメッセージも一緒に書きこまれていたりして、

これが結構面白いのです。

このパピロの歴史は驚いたことに、16世紀までさかのぼるそう。

その昔は、地元の住民が見守る中、このパピロが大声で読み上げられ、

「このお方が、わしらの将来のお医者さまだぞう~!」等と、

それはそれは町あげてのお祝い事だったそうです。

現代のパピロの儀式は悪ふざけが入っているので、

昔の格式高い儀式であった時代のご先祖様が見たら、

きっと「コラッ、何やっちょる!」とおしかりがあるに違いありません(笑)。

卒業した当日、大学がある町の中心で本人を友人や両親が取り囲み、

そして一般の通行人が行き交う中、友人達に用意されたパピロを、

卒業した本人が大声で読みあげなければいけません。

書いてある内容は本人には知らされていないのでもうドキドキものです。

とにかく全文を読みあげなければならないので、

その内容が気恥しいものだろうが何だろうが、正に「公演」状態なのです。

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そうして、無事読みあげられたパピロは、その卒業した本人が住む町の図書館前や、

アーケード街に張り出されます。

そんなパピロが町中に張り出されるので、その人を知らなくてもそれを読んだ後は、

なんだか自分の親戚が卒業したような気持ちになってくるから、不思議です。

 

さて、実は今回のブログは最終回となりました。

6年間、これまでおつきあいいただいた皆様に心から感謝いたします。

「下手くそな文章だけど、何か面白いな」

「読んでいると元気が出てくるなあ」

と読んでもらえたら嬉しいなあ、などと思いながらいつも書いておりました。

余り頑張り過ぎずに、疲れたなぁと思ったらエスプレッソでちょっと一息。

人生を謳歌するのが上手なイタリア人、そんなかれらをちょっと見習ってみませんか。

皆様が御健やかで、笑顔いっぱいの素敵な人生を楽しまれますことを、

心からお祈り申し上げます。

またいつか、どこかでお会いする日まで、Arrivederci!!!

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            No.216 おごり

 

先日おじゃましたルイーザさん宅、彼女はちょうど買物から帰って来たばかり。

新鮮なホワイトアスパラガスがドン!とキッチンのカウンターを陣取っていました。

そっか、もうアスパラガスの季節。

その日の夕食は「ウオーヴォ/アスパーラジ」と言っていましたっけ。

子ども達は、大喜び!

ウオーヴォ/アスパーラジは茹でた白アスパラガスと茹で卵を各自皿に取り、

オリーヴオイルと塩胡椒で味付けした、とてもシンプルなヴェネト地方の料理。

調理はいたって簡単ですが、レストランでも提供される立派な一品です。

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写真は、アスパラガスと茹で卵に見立てたケーキ!

 

ところで、最近人に何かおごったことはありますか?

ま、おごるより、おごられる方がいいなあと私は単純に思うのですが、

イタリアではおごる機会がこれまた多いのです。

ということは、おごられる人も多いってこと?

誕生日を迎えた人にプレゼントをあげるのは勿論ですが、

「今日は誕生日だから。」と、

その本人が友人に何かをご馳走するのはよくあることです。

バースデーケーキも、実は本人が用意するってこともしょっちゅう。

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夫の勤め先では、結構頻繁に「おごり」があるそうです。

先月は、同僚が新車を買ったから、とオフィスに持って来たのは、

お菓子屋さんの紙トレーにのった20個のクロワッサン。

しかも町で美味しいと評判のパン屋さんのもの。

その前は、「子どもが生まれたから」と

一口サイズのパスティッチーニを持って出勤した同僚もいたとか。

 

そう言えば、数学の教師をしているアレちゃんは終業式の前日に、

「明日、生徒達にご馳走するピッツェッタ(ピザタイプの小さなパン)

注文しなきゃいけないのよ。」

と足早に通り過ぎて行ったこともありました。

 

ところ変わって、ミラノ郊外に住む友人に会いに行った時のこと。

お茶をしにバールへ入ったところ、そこには友人の友達が偶然居合わせた。

手にはきれいな赤色のコンフェッティを持っていて、初対面の私にも

「よかったら、一つどう?」

と差し出してくれたのです。

今だからコンフェッティと知っているけれど、その頃は何がなんだかわからず、

イタリア語もかなり怪しいレベルだったので、毒でも飲ませられるのか(と、これは冗談!)

思いつつも手をのばして一つ口に入れたら、あらおいしいこと!

アーモンドを砂糖でコーティングしたコンフェッティ、

しかも、その赤色は「卒業」のシンボルカラー、

そう、その彼女は大学を卒業したばかりで友人や知人に

コンフェッティをご馳走していたのでした。

 

「えっ?私注文していないわよ。」と女性客。

するとバールマンのお兄さんが、「あちらのお客様から(おごり)です。」

女性客がカウンターの奥に視線を向けると、ニヒルに笑顔を見せる男性客、、、

こんなシーン、昔テレビドラマで、見たことありませんか?

私はイタリアのバールでこんな経験をしたことはありませんが、

偶然でくわした友人から、エスプレッソコーヒーをご馳走になったり、

アペリティーヴォをおごってもらったりというのは、よくあります。

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イタリアの「おごりの文化」は、一体どのように伝播して今日まで至るのか、

きっと国民性もあるのだろうなあ。

いつかじっくり "調査"せねば!

 

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           No.215 アバスという豆

 

ご近所のラッパ水仙が咲き始めた。

どうやら春がやって来たようだ。

友達のドンナちゃんもメッセージに

庭で咲く水仙の写真を添付してくれた。

皆な、春を待っていた。

そういえば何て言うのだろう、あそこの桜と似た花を咲かせる木、

今年こそは開花が過ぎてからじゃなく、満開を観てみたいな。

 

ところ変わってここは、スペインのアリカンテ/ Alicante。

イタリアが大好きで、何度か訪れている我々のスペイン人の友人ミグエル君。

今回は私達がちょいとおじゃまして来た。

ここでは、きれいなピンク色したアーモンドの花が咲いていた。

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時刻は、土曜の午後2時過ぎ。

田舎のトラットリア風の食事処。

お客さんは家族連れが二組のみ。

「あらら、余りはやらなそうな食事処。

おかしいなあ、友人のミケくんは食いしん坊だから、

変な所に連れて来るはずはないんだけど、、、。」

そんな心配は無用だった。

午後2時はスペインの人にとっては、昼ご飯にはまだ早い時間らしい。

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カメリエーレさんが持って来てくれたのは

篭にバサッ、ドサッと盛られた長ひょろい豆、

HABAS/アバスという空豆と似た生の豆だった。

それを豪快にパキッとさいてパクッと口の中にほうり込んで食べるのだ。

いいなあ~、こういうの大好き!

運ばれてきた赤ワインは、発泡性の少し甘みがあるタイプ。

それをミネラルウォーターで割って飲むのが、ミグ君の夏の飲み物らしい。

水替りにゴクゴク飲むというあたりがやっぱり「西洋人」だ。

日本の山菜やイタリアのホワイトアスパラガス等、

「春には苦いものを食べて、体を目覚めさせる」という言い伝えが、

このアバスを口に含んだ瞬間思い出した。

鮮やかな黄みどり色で、ツルンとした表面の優しい印象の見ためとは違って、

実に苦みのある豆なのだ。

生食だからか?

"この苦味で食欲を増進させ、あとに出てくる肉をガッツリ食べておくんなさい"

というサインなのだろう。

市場でもアバスが売られていた。

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オレンジの他にりんごやオートミール、バニラのアロマも入った特製ジュースを

毎朝ご馳走になった訳だけれど、そう言えば、町の街路樹はオレンジの木だった。

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こういうところに、本当の「豊かさ」を感じる。

ミグ君の車に乗りこんで車庫から出ると、

オレンジの木がすぐ視界に飛び込んで来た。

 

ところで、スペインの人もよく、エスプレッソコーヒーを飲むらしい。

朝食にはカップチーノ、時間が無い人はクイッとエスプレッソのみ、

昼ご飯の後にエスプレッソ、確かにバールもたくさんあるし、

そこには立派なマシンもある。

心なしか、カップの横に添えられてくる砂糖の袋は少々サイズが大きい。

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ミグくん宅には、はもう10年以上前から使っているという

年季の入ったエスプレッソコーヒー沸かし器があった。

 

ミグ君の彼女は、エスプレッソコーヒーを使った

美味しいチョコレートケーキを作ってご馳走くれた。

おばあちゃんから教わったらしい。

とってもおいしくってホッペが落ちそうだった。

このレシピはまたいつか御披露目したい。

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